【内部向け】音響オペ(音出し・ポン出し・叩き)用ソフト一覧

かつての舞台演劇ではMD・カセット・CDデッキなどのプレーヤーとミキサーを駆使してオペを行っていましたが、今ではサンプラーオペもしくはパソコンオペが主流です。

機材が高い割に(パソコンオペと比べると)拡張性に劣るサンプラーオペはなかなか敬遠されることも多く、パソコンオペをしている現場が多いかなと思うので、パソコンオペを採用することを前提として、ではどんなソフトがあるのだろうということで、備忘録がてら、扱ったことのあるソフトやいずれ扱いたいと思っているソフトなどを羅列します。

需要があるソフトに関してはいずれ個別で記事を書きます。

おすすめ度はあまり当てにならないので要注意です。

 

※独自の呼称について

キューをリスト化して上から順次実行していくタイプのソフトをキュー方式と独自呼称しています。
サンプラーのようにキューに対応するトリガーを自分で選んで押していくタイプのソフトをサンプラー方式と独自呼称しています。

おすすめ

このあたりのソフトで慣れておくと、どんな要求にも答えやすいんじゃないかなという意味でのおすすめです。

無料

QLab

使用経験:なし
対応環境:Mac
価格:基本無料・機能拡張に数万円
方式:キュー方式
日本語情報:そこそこあり
備考:映像・照明オペ対応
おすすめ度:★★★★☆

あんまり知らないので大したことは書けないんですが、キュー方式のオペをするのにちょうどいいらしく、Macを持っている音響さんは割りと使っている人が多いらしいです。自分はApple製品は原則持たないようにしてるので全く縁がないんですが、Mac Bookとか持ってる人がいたらおすすめです。後述するAbleton Liveと同じくらい知名度高いと思います。

Soundplant

使用経験:なし
対応環境:WindowsMac
方式:サンプラー方式
日本語情報:そこそこあり
価格:無料(商用有料)
備考:
おすすめ度:★★★★☆

使ったことはないんですが、キーボードとキューを対応させてサンプラーの上位互換みたいな感じで使えるソフトです。パンやバランス、フェードなど、舞台音響に必要な機能は備わっているらしいです。

MultiPlay

使用経験:なし
対応環境:Windows
方式:キュー方式(サンプラー方式もおそらく可)
日本語情報:皆無
価格:無料
備考:映像・照明オペ対応
おすすめ度:★★★☆☆

先日発掘した完全無料のオペソフトで、何故か無料にも関わらずとんでもない機能数を誇ります。例えるならGIMPでしょうか。機能が多すぎて目が回るのでおすすめ度3にしましたが、おそらく困ることはあまりないんじゃないかというくらい多彩な機能が搭載されていました。英語に抵抗がなく、新しいオペソフトに手を出したいという方、人柱になってみませんか?

SFX

使用経験:あり
対応環境:Windows
方式:キュー方式(サンプラー方式も可)
日本語情報:皆無
価格:無料(元有料)
備考:映像オペ対応、頑張れば(MIDI to DMX噛ませれば)照明オペも対応
おすすめ度:★★★☆☆

自分が普段使用しているオペ用ソフトです。三日月でチーフ持つときはいつもこれです。元有料なだけあって、Show Cue SystemならProfessionalライセンスを買わないといけないような機能もちらほら積んでいたりします。基本キュー方式で、大学演劇の舞台音響に必要とされる操作は一通りできるんじゃないかと思います。難点があるとすれば、日本語入力環境との相性が少し悪いことと、国内での使用者が少なすぎてほとんど情報がないことです。多分ネットには全くと言っていいほど情報がありません。けどかなり高機能なので個人的にはおすすめです。いつまで無料配布してるかわからないので早めに落としておこう。

CSC Show Control

使用経験:ほぼなし
対応環境:Windows
方式:キュー方式(詳細不明)
日本語情報:皆無
価格:無料・有料版10000円~40000円程度(ライセンス・為替レートによる)
備考:
おすすめ度:★★☆☆☆

途中まで使いかけて結局SFXにしちゃったので使わなかったソフトですね。割りと良かったと思いますがGUIが時代遅れ気味です(オペソフト大体そうだからあんまり関係ないかも)。SFX相当かなとは思いますが、いかんせんまだ現役で有料版があるので、わざわざ採用するほどでもないかなとは思います。SFXと比べた利点で一つ挙げられるのは、日本語入力環境とも相性がいいことです。

有料

Ableton Live

使用経験:あり
対応環境:WindowsMac
方式:キュー方式(多分サンプラー方式も可?)
日本語情報:そこそこあり
価格:Standard 48800円(学割 29279円、どちらも2024年2月現在セール中でもうちょい安い)
備考:DTMソフトなので作曲にも流用可
おすすめ度:★★★★☆

他の方がチーフの現場で何度か使用経験があります。見ての通りライセンスがかなり高いのですが、どこかではアマチュア演劇の王道だとか言われていたり、どこかではプロも使っていると言われていたり、実際にプロが使っていると自ら証言していたりと、音響オペではかなり使われることの多いソフトです。誰かがライセンスを持っているのならこれ一択かもしれないなと思ったりもします。高すぎて複数人で音響を持つ現場での取り扱いに悩むのが何点なのでおすすめ度-1です。自分は、周囲にライセンス購入を強いるのがあれなので原則採用しておらず、従ってライセンスも持っていません。

Show Cue System

使用経験:なし
対応環境:Windows
方式:キュー方式(詳細不明)
日本語情報:皆無
価格:10000円~40000円程度(ライセンス・為替レートによる)
備考:映像・照明オペ対応
おすすめ度:★★★☆☆

全く使ったことがなければ見たこともないのですが、かなりすごいソフトらしく、いつかは使ってみたい代物です。全くブラックボックスなので大したことが書けません。

参考程度

複雑な音響オペには向いていないけれど、わかりやすさやとっつきやすさを重視するならありじゃないかなあというものを紹介します。

用途によっては向いていることもあるので、決してソフトが悪いというわけではないです。

無料

効果音ポン出しくん

使用経験:あり
対応環境:Windows
方式:サンプラー方式
日本語情報:満載
価格:無料
備考:名前の通り国産ソフト
おすすめ度:★★☆☆☆

劇団海星館時代の初期の頃に使ったことがあります。音源一個ごとに子ウィンドウで管理する形になるので、音源が増えるとすごく見づらくなってしまうのですが、音数も少なくて、キューもカットと単調なフェードくらいの劇なら、十分これで行けると思います。ASIOに対応していないのが残念。

Sound Effect Attacker

使用経験:あり
対応環境:Windows
方式:サンプラー方式
日本語情報:若干
価格:無料
備考:国産ソフト
おすすめ度:★★☆☆☆

たしかこれも劇団海星館時代の初期の頃に使いました。基本的な特徴は効果音ポン出しくんに近いです。こっちのほうがUIが良かった気がします。

Linux Show Player

使用経験:あり
対応環境:Linux
方式:キュー方式
日本語情報:皆無
価格:無料
備考:Linux廃人向け
おすすめ度:★★☆☆☆

高校演劇のときに使ったことがあります。正直機能は割りと申し分なくて、Ableton LiveやSFXほどのことはできませんが、上の効果音ポン出しくんよりは明らかに複雑な音響もできます。ただ、いかんせんLinux用ソフトなので大抵の人にはおすすめできません。Linuxユーザーにおすすめするならおすすめ度4です。

VLC Media Player

使用経験:あり
対応環境:WindowsMacLinuxなど
方式:キュー方式?
日本語情報:満載
価格:無料
備考:音が流れるだけ
おすすめ度:★☆☆☆☆

名古屋で一回使ったことがあります。これはただのメディアプレーヤーです。流すだけで、その他の操作はみんなミキサー任せにするのならこれでもいけます。全くもっておすすめするものでは有りませんが、案外これでもいけちゃいます。

 

他にも漏れがあったらそのうち追加します。